熊本県 | 奥野 美樹さん

2016年4月14日、熊本県西原村にて被災。現在、みなし応急仮設住宅で暮らす三児の母。

三人の子を持つ母として、いま思うこと。

お風呂上がりに三人を寝かしつけようと思って布団の上にいたんですけれど、いきなり揺れて。私は三人をぎゅっといっぺんに抱きしめたので、左肩が脱臼のようになってしまったんです。とにかく揺れがおさまるまで家の中にいたんですけど、築年数が古く土壁なので泥がすごかったですね。布団を被っていました。

14日は壁と瓦が何枚か落ちたくらいだったんですけど、16日の夜は凄い縦揺れで起きて。とにかくみんな外に出ようとしたけど扉は開かず、主人はそのまま消防に行き…その時は地区のみんなで車の中で過ごしましたね。夜が明けて家を見てみたら、まず塀が崩れてしまって瓦は落ちて、車はボコボコになっていて…家にはもう入れなかったです。

16日に地震が起きたときは真っ暗で。夜が明けるのが怖いなぁというのがすごく印象に残っています。もう何か見るのが怖い。壊れているというのはわかっていたし、近所の人も命からがら逃げてきていたし…。

避難した体育館では、それぞれみんな工夫して、衝立をつくったりして過ごしていました。下の子が当時生まれて4ヶ月で消灯が22時と遅かったので、この子用の家をダンボールでつくって置いたりしていました。震災後一ヶ月は「みんな助かってよかったね」と雰囲気も温かくて。それから先が地獄というか、一ヶ月後からが精神的には辛かったかな。

下の子たちは遠足気分というか、避難所でもわりと楽しく過ごしていたんですね。ばあちゃんの家でもすごく楽しく暮らしていて。でも、仮設住宅に行ってちょっと生活が落ち着いてきたときに、ふと「お家に帰りたい」って言ったんです。やっぱり「自分のお家はここじゃない」って思っているみたいで…。主人は「早く家を建てて本当に幸せになりたい」と。いつになるかはわかりませんが、自分たちの家を建てて、畑で遊べるような元の生活に戻れたらと願っています。
2016年4月14日、21時26分。熊本県熊本地方を震源とする、マグニチュード6.5の地震が発生。4月16日未明にはマグニチュード7.3の地震が発生。熊本県西原村では震度7を記録した。